サプライズな転職
平成2年に見直された労働基準法で新しく日本でも掲げられた、紹介予定派遣は、元来アメリカのほうが主流で、派遣社員としてスタートしてある一定の評価をされれば、正社員に移行できるチャンスが多いようです。
日本でも徐々に定着してきていますが、派遣に対しての評価が厳しくなり、正社員になれる人と、派遣期間で満了してしまう人の差が歴然となるでしょう。
O入社面接アメリカの履歴書には、写真貼付不要、年齢明記不要。
求人の場合も募集要項に30歳まで、なんて書かれていません。
もちろん面接時に年齢なんて聞かれません。
上司よりアシストする秘書のほうが年が上、なんてことは、よくあります。
おそらくアメリカでは、何につけても「差別」ということに敏感なのでしょう。
Oキャリアチェンジアメリカでは、大学で専攻した学科、資格が大きくものをいいます。
今までSE(システムエンジニア)でキャリアを積んできた人が急にファイナンスを目指したい、とキャリアチェンジをする場合は、新たに学校に通いだし、資格取得できたら、ファイナンスの方向に進むことができます。
もちろん最初のサラリーはとてつもなく安いものですが…。
アメリカの資格は、日本のものと違い、取得するのはとても大変ですが、実際に役立つものが多く、日本の資格と比べものにならないくらいの威力を持っています。
O仕事の選び方アメリカではまず、自分が住みたい場所を決めてから、そこで職を探します。
国土のスケールが違いますから。
どこで働くか、という日本と違う選択肢がひとつ、加わるわけです。
アメリカでSOHOがなじんでいるのはそういった理由からです。
O正社員アメリカではマネージャークラス以上の人に対しては、会社側に2〜3年の雇用義務がありますが、スタッフクラスの人は、いつ契約を打ち切られでもよいことになっています。
アメリカの会社は経営者側に優位な社会構造。
実際、上司からクビを言い渡されたスタッフが、いつも通りに出動したら、自分の席がなくなっていたり、会社に入る電磁カードやパスワードが翌日から使えなくなっていたり。
まだまだ日本企業のほうが社員を保護してくれる部分は多いようです。
アメリカと日本のメリット・デメリットは両極端です。
もちろんすべての人が満足できる理想郷を作り上げるのは無理ですが、できるだけ理想に近い、会社と働く側とが理解しあって成果の出せる環境がたくさん増えるといいですよね。
アメリカの経験を生かしたキャリアプランHeさん(仮名)34歳***日本の短大卒業後、渡米のための勉強をしながら働く。
アメリカの大学に編入卒業し、アメリカにで航空会社に就職。
新線プロジェクトの企画・運営に従事。
結婚のため、退社。
専業主婦になる。
離婚。
これを機に日本に帰国する。
外資系IT会社にて役員秘書として就業(派遣)。
現在に至る。
日本の短大を卒業、Oしを経験してからアメリカの大学ヘ編入し卒業。
その後アメリカで就職し、3年ほど勤務。
結婚することになって退社。
アメリカで1年ほど専業主婦をしていたが、離婚し帰国することに。
現在は日本で派遣社員として働きながらキャリアを身につけ、いずれは正社員にチャレンジしたいと思っている。
最初にHeさんにお会いしたのは、アメリカから帰国して聞もないとき。
帰国早々、正社員、派遣社員の面接にいくつかトライしたものの、なかなか決まらず2ヶ月たち、ちょっと自信をなくしていました。
それから更に2ヶ月後にもう一度お会いしたときには、派遣でのお仕事が決まって、とてもお忙しい状況の中でした。
「全部で7社ほど受けました。
仕事内容はアシスタントの募集といったもの。
でも、全然受からなくて気持ちは焦るばかりでした。
それで、もう疲れちゃったと思って、開き直って受けたのが今の会社です。
派遣ではありましたが、面接を受けてすぐにオファーをいただきました」Heさんは、顔立ちのはっきりした、笑顔を絶やさない方です。
年齢よりお若く見えますが、お姉さん的な、相手を包み込むような雰囲気を持っていらっしゃいます。
2回目にお会いしたときは、仕事が決まられていたからでしょうか。
余計、ゆとりを感じました。
現在、Heさんは外資系|T会社で役員付き秘書をなさっています。
非常にお忙しく、派遣だからといって甘えは許されない。
残業も9時、10時くらいまで残っていることもざらだそう。
日々、緊張感を持って仕事に取り組んでいらっしゃいます。
「いろいろなことを任せてくれるので、仕事がやりやすいです。
派遣なのに、こんなこともやらせてもらえるの?って感じ。
上司は、単なる秘書ではなく、ビジネスパートナーとして私を必要としてくれているんです」さて、Heさんは日本の短大からアメリカで学士号を取るためにアメリカの大学に編入し、その後、そのまま帰国せずに就職した航空会社にて、新規プロジェクトの企画や営業を任されていました。
「アメリカの人たちはとにかくテンションが高い。
その勢いにのって働いていましたね。
楽しかったですよ。
あっちで働いている聞は、もうここしかない、と思っていました」アメリカのテンションは不可能を司能にするパワーを持っているようです。
しかし、そんなジェットコースターのような毎日の中、Heさんはアメリカに在住する日本人と結婚。
仕事も辞め、専業主婦になったそうです。
その聞は大学院に入るための予備校に行ったり、ちょっとしたアルバイトをしたり。
すっかり仕事から遠のいた当時のHeさんを友人たちが「あなたらしくない。
今までは自分のやりたいことをやっていたのに」と言うくらい、家庭に尽くしていたようです。
しかし、そんなHeさんは、行動と裏腹に、彼の浮気が発覚。
「離婚することになってしまいました。
あの頃はぼろぼろでした」とおっしゃるHeさんですが、今はまったくそんなことがあったとは思えないほど、明るく前向きでした。
これからは、アメリカではなく、日本でキャリアを積みたいと思っているとのこと。
30代40代のアメリカに住んでいる日本人は、たいがい20代でアメリカ永住権であるグリーンカードを抽選で手にした人たち。
グリーンカードを保持している人たちにアメリカで大勢会ったが、その中には日本に帰れないで何の生活の保証もなく転々と仕事をさまよっている人もいたそう。
中には英語もおぼつかないのにずっといて、仕方なくジヤパニーズレストランなどで働いているなんて人も。
「彼らはアメリカ人でも日本人でもない。
アメリカに行きたい、ということが目的になって、若いうちは楽しいだけで過ごし、気がついたら日本に帰れなくなってた。
そんな一生にはならないように気をつけてほしいと思います」もちろんHeさんのまわりは、そういう人たちとは正反対に、アメリカで成功した人もいれば、自分の目的が達成されると潔く帰国し、ばりばり働いている人も大勢いたそうです。
今、日本に帰ってきて、将来について落ち着いて考えられるようになったHeさん。
「いろいろ経験してみて、自分の世界である仕事は絶対必要だと思いました。
今度は幸せな結婚をし、パートナーや子供も欲しいです。
両方のバランスを持ってこそ私らしく生き生きできると思うんです。
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